むかし祝祭の日には火を焚いたということで、”焚いた火”を連想するオレンジ色は「お祭り」や「イベント」を象徴する色となりました
大勢で楽しく過ごすお祭りは”非日常”の世界
ハレとケで言えばハレの日を表すのがオレンジなのだとその昔カラーセラピスト講座で習ったものです
ところがその一方で、日本では古く喪服の色として使われてきた歴史があるようです
柑子色や萱草色などの黄赤系の色を服喪中に身につけました
オレンジ系の色は赤に比べて華やかさや強烈さを取り除いたマイルドな色
宮中で忌み事があると、華やかな紅染めを控えて柑子色や萱草色などを身につけたそうです
また萱草は別の漢字で「諼草」
諼は忘れるという意味で古くは「忘れ草」とも呼ばれたそうです
萱草の花を見ると愁いを忘れることができるという中国の言い伝えから、萱草の花を身につけて忘れようと努めたようです
ところで西洋の「忘れな草」はブルーの花で、「私を忘れないでください」という意味合いがあります
カラーセラピーではブルーはオレンジの”補色”
「忘れ草」とは色も意味合いも正反対であることが興味深いですね
≪参考図書≫
日本の色辞典 吉岡幸雄
花の色図鑑 福田邦夫
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